創作する人のための文章学校-クラス専用掲示板

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#1 2020-02-28 16:55:03

村松恒平
管理者
登録日: 2017-12-27
投稿: 297

ライフ・イズ・ビューティフル!【第一話 ミッション】・コメント

これは傑作だと思いました。

何より主人公の「友人におっぱいを触らせたい」という動機がすばらしい。
主人公の動機、目的が自然ではっきりしている。
これはなかなか難しいことなのです。

それがたいへん説得力がある形でできています。

最初は写真集。それに思い切りよく針穴を開けてしまうあたりもいいです。
ちなみに私はビビアン・スーと宮沢りえとの対比は、絶妙だと思います。

ビビアン・スーは、エロいです。
というか、宮沢りえがあまりにもエロくなすぎるのです(笑)。
これは実話から取っているでしょう?
考えて作れる組み合わせではありません。
といっても、この感覚は、私の世代に近い読者でないとわからないと思いますが(笑)。

で、針穴のおっぱいから立体へと欲望がつながっていく。
ダイチくんが納得しない。

この納得しない感じが、最後にまた「乳首がない」にでてくるところも、とてもよいキャラです。
動機が明確でキャラも立っている。
それも子どもならではのエロい動機、石像のおっぱいをさわるというミッションがすばらしいです。
そのなんとも言えない小さな目標がリアリティがあるのが面白い。

そして、それによって学校という日常の場が一大冒険のステージに変わるのは理想的です。
目的を明らかにしたらどうか、という話がありましたが、私はあまり必要ないかと思います。
ただダイチ君が「どこに行くんだ?」と疑問をもって、それに「黙ってついてこい」的なやりとりがあってもいいかもしれません。

そして、その冒険の中に障害の要素が自然に組み込まれているのがいいですね。
ここの自然さは、いつもながら、でんでらさんが母親という形で当事者なので書けることです。

こういう物語が10篇書ければ、単行本にする値打ちが十分にあると私は思います。

息子さんが同じレベルの「ネタの宝庫」であれば、デビューのチャンスです。

褒めちぎりましたが、改善できる点をいうと、

>僕たちのいる鉄扉から見て、一番奥の南校舎には職員室、校長室、事務室と来賓用玄関がある。二階と三階は理療科といって鍼の資格を取るために、18歳以上の大人の生徒が通ってくる。
まん中の中央校舎は一階が小学部、二階に理科室や図工室、三階に音楽室とパソコン室、視聴覚室がある。
そして、鉄扉に一番近い北校舎には、一階が中学部と保健室、二階が高等部と家庭科室、三階に図書室と会議室がある。
生徒用昇降口は、後から増築された一階建ての東校舎の一番奥にあった。東校舎の廊下は北校舎の廊下につながっている。東校舎には幼稚部が二部屋と、教育相談室が一部屋、設置されていた。
「――アズサくんの体のサイズに合わせて戸を開けたでしょ」
ダイチくんは自分の肩をなでながら僕に耳打ちしてきた。僕は一六〇センチ三八キロしかない。クラスの女子どもからは「マッチ棒」といつも言われている。
「ごめん、ごめん」
僕は謝りながら、二人の靴を運動着入れのリュックにしまった。
「冷てえー」
そう言って、ダイチくんが少しつま先立ちになった。靴下一枚の足に、一月の冷えた廊下は確かにつらい。
でも靴下のほうが静かでいい。先生の中には理療科に勤める盲人の先生たちもいる。とにかく盲人は耳が良いから、消せる音は消しておいたほうがいい。
僕はダイチくんの手を引っぱり鉄扉から南校舎に向けて、小走りに廊下を走り抜けた。南校舎一階、職員室すぐ隣の階段下に隠れる。そこには清掃道具や、使われなくなった黒板が置かれていた。

この校舎の構造がわかりにくい。北校舎、中央校舎には入らないで抜けられるということですかね。それとも校舎の中を廊下が走っている?  せっかく説明したのだから、そこを飛ばさないで書いたほうがいい。距離感があったほうが足の冷たさも利いてくるでしょう。

>僕たちのいる鉄扉から見て、一番奥の南校舎……

いちばん手前から書いたほうがいいような。
そのほうが主人公たちの動線と同期して理解しやすいでしょう。

全体に非常によいです。次回作が期待されます。

オフライン

#2 2020-02-28 21:04:28

でんでら
メンバー
登録日: 2018-01-11
投稿: 334

Re: ライフ・イズ・ビューティフル!【第一話 ミッション】・コメント

コメントありがとうございました!
(でもコメントも講評も私には同じに見えます)

>>この校舎の構造がわかりにくい。北校舎、中央校舎には入らないで抜けられるということですかね。それとも校舎の中を廊下が走っている?  せっかく説明したのだから、そこを飛ばさないで書いたほうがいい。距離感があったほうが足の冷たさも利いてくるでしょう

あー、ここ、すっごく悩みました。
どうにもこうにもうまく説明できませんー。

えっと、ようするに
カタカナのヨの字をした校舎だと思ってください。
(私の頭の中ではヨを反対にしたイメージ)
ヨの縦線が廊下。
一番上が南校舎
真ん中が中央校舎
一番したが北校舎。

増築した東校舎は北校舎と一直線につながっている。

これでもわからないですよね~。
どう書いたらいいのかお手上げだ~~~~

という泣き言はさておき。

傑作だと言っていただけてうれしいです!
ひと月に一遍のペースで書いていけば、一二編できますね。

目標としては
講談社児童文学新人賞へ送りたいなって思います。
(一次選考突破、できるかなあ)
実は今年も三月三一日締め切りなんですね。
四〇字×三〇行一〇枚から応募が可能で、
文字換算で、最低一二〇〇〇字から応募できます。

本作品は六〇〇〇文字になるので、ちょっと倍を書くのは無理があるので、
来年に向けてコツコツと作品を書き溜めていこうかなって思っています。
三十一日までに、もう一遍書き上げて送るという手もありますが、
それでは中途半端になってしまうかな、と思っています。

早速来月のネタを練り始めます。
次、うまくいくかな……毎度、緊張する!

オフライン

#3 2020-02-28 21:08:22

でんでら
メンバー
登録日: 2018-01-11
投稿: 334

Re: ライフ・イズ・ビューティフル!【第一話 ミッション】・コメント

校舎の配置を表す漢字を調べてみたら
「けいがしら」という字がヒットしました。
ただ、感じが変換されないです(泣)

オフライン

#4 2020-02-28 21:16:20

でんでら
メンバー
登録日: 2018-01-11
投稿: 334

Re: ライフ・イズ・ビューティフル!【第一話 ミッション】・コメント

すみません。追加で質問です。
>主人公の動機、目的が自然ではっきりしている。
>これはなかなか難しいことなのです。

どういうところが難しいのでしょうか?

オフライン

#5 2020-02-29 11:02:46

村松恒平
管理者
登録日: 2017-12-27
投稿: 297

Re: ライフ・イズ・ビューティフル!【第一話 ミッション】・コメント

「上から見てヨの字」のほうがよほどわかりやすいですよ。
図形そのものではないですか。
それに子どもらしいし。

>空から見ると三本爪の備中鍬を横に寝かせたような形をしている。

横に寝かせたというのが、混乱させます。
三本の塔が立っているのかと思った。

講談社児童文学新人賞と具体的な目標があるのはいいですね。

この水準を保てれば一時突破は軽い、と思います。
盲学校という舞台が新鮮でいいです。
通らなければ意外です。

>主人公の動機、目的が自然ではっきりしている。
>これはなかなか難しいことなのです。

どういうところが難しいのでしょうか?

これは実話でしょうか?

お話を作ろうとするときに、主人公の動機をどうしても頭で考えてしまう。
そうすると類型になって、生き生きとしなくなります。

お話を作りたいという気持ちが先にあって、動機を後から考えるのは、いかにも作った感じがするのです。

オフライン

#6 2020-02-29 12:26:09

でんでら
メンバー
登録日: 2018-01-11
投稿: 334

Re: ライフ・イズ・ビューティフル!【第一話 ミッション】・コメント

ありがとうございます~

一次突破は軽い(かも)ですか!?
うわー、習い始めたころの私に比べたら、
なんとゆーところまできてしまったのでしょうか!!

いやいやいや
まだ油断はしないぞ。

>>空から見ると三本爪の備中鍬を横に寝かせたような形をしている。

>>横に寝かせたというのが、混乱させます。
>>三本の塔が立っているのかと思った。

あー、言われてみれば。
そうですね。

>これは実話でしょうか?

>お話を作ろうとするときに、主人公の動機をどうしても頭で考えてしまう。
そうすると類型になって、生き生きとしなくなります。
>
>お話を作りたいという気持ちが先にあって、動機を後から考えるのは、いかにも作った感じがするのです。

石像のおっぱいをさわる盲学校の生徒がいる、
というのは全国的な傾向のようですよ(笑)
乳首の先が黒ずんでいるんですって(笑)

残念ながら松本の盲学校の石像はシャツを着ていました(笑)

主人公の動機とお話作りの関係、
とてもよくわかりました!

いえね
児童文学の大御所で
コアなファンがたくさんやいる方がいるんですが、
私はどーしても、
この作家は、頭で物語を書いてるよねぇ……
と思っていました。
(でもファンが熱狂的過ぎて怖くて言えない)

どうしてかなー?
私もこうなるときあるかもなー
と思っていたのですが、
理由がわかって納得しました。

これからも主人公の動機ありきを忘れずに
書きます。

はぁー、また緊張の一ヶ月がはじまるううう(笑)

オフライン

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