こちらは、創作する人のための文章学校の、文章創作クラス、創作遠隔クラス、それぞれの専用掲示板です。
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相当まとめるのに苦労なさったようですね。
しかし、正直なところ、これはもう一回寝かせてから(熟成させて)もう一苦労必要です。
よいところをいうと、
*「僕」のキャラが一貫しているところ(息子さんがモデルだから当然かもしれません)。
*それからなんといっても、仕事場の描写です。
最近の日本の小説には労働の場面が欠けていると、私はつねづね思っています。
(私が偏った小説しか目にしない可能性はあります)。
当たり前過ぎて書くことがないと思ってしまうのです。
しかし、その当たり前を新鮮なものとして見ることが作家の腕なのです。
↓こういう舞台設定はすばらしい。
なんなら稼働して働いているところも書き込んでほしい。
>お父さんは製鉄工場の工場長をしている。工場は松本市の西の端にある工場団地の中にあって、総面積約二〇〇〇ヘクタール。僕の通う盲学校の体育館の四倍の広さ。工場全体は西から東にのびる長方形をしていて、西側には加工前のロール状になった盤線が積まれている。直径一メートル、幅五メートルの横長の盤線は土管みたいに見える(らしい)。天井には盤線を運ぶレールが二本ついている。東側には盤線を溶かすための炉が六つ、その横に盤線を加工する大型機械が一台置かれている。
こういう具体性を描いていくのは、とてもよいです。盲学校の中もリアリティがありました。
書き出しは完成度が高いと思います。
全体の流れもがんばって作ってありますが、腑に落ちない感じがあります。
書かれていることが、鳩の習性に本当に合っているかどうかです。
ネットで浅く調べると、鳩は餌には寄り付くけれども、人は攻撃しないと書いてあります。
また他の鳥からテリトリーを守るにもはばたきを使うと書いてあります。
つつくという習性は出てこない。
また白い鳩が女王さまのように振る舞うのも、怪しい感じです。
ファンタジーということなのでしょうが、前回の作品はすべて等身大で実際にありえることで書いていました。
不揃いです。
またファンタジーであるにしても実在の動物を使う場合は、その習性から逸脱する場合は、その逸脱のきっかけや理由を作品の中に入れなければなりません。
虚構はある一定レベルの約束事を作って、その範囲で物語を作ります。
たとえば、クマのプーさんが、人間の言葉を話しても、それはその範囲が設定されるからいいのです。
しかし、突然クマのプーさんが鉄腕アトムのように空を飛んだら、物語は崩壊します。パンクな小説になるか、別の物語になります。
これは鳩の習性について、その境目が曖昧過ぎます。
この物語の元になった事実があると思いますが、そこに戻ったほうがよいと思います。
『言葉のクロッキー』で、「現実の中に嘘を一つだけ混ぜる」という課題を出しましたが、この一連の作品では、そういう手法がいいと思うのです。
嘘が一つだけの必要はありませんが、周到に本当のことの中に練りこんで行って、慎重に実際のできごとを物語に離陸させたほうがよいでしょう。
そのほうがでんでらさんの力が発揮されます。
今回は「お話を作ろう」としてしまった感があります。そのぶん、あちこち構造的に無理があります。
「取材」にもう少し時間とエネルギーをかけたほうがよいでしょう。
料理でも、よい素材を選んで、洗って、食べやすいように切ってから、火を使い始めるでしょう。
何か炒め物を始めてから、入れ忘れたものを切ったりすれば、バタバタになります。
素材の声を聞くということがいちばん大事。その素材の質に対応するのが取材です。
何が言いたいかというと、いちばんはパチンコ。二番はライフルの取材。
一度もパチンコ撃ったこともなければ、触ったこともないでしょう?
パチンコのゴム圧は高いので、割り箸では簡単に折れてしまいます。
ゴムも特製の強力で幅広のものです。
輪ゴムでは、弱過ぎて鳩を落とすことはできません。
ですから、ここは職業柄、鉄で作った特製のパチンコが出てきてほしいところです。
そして、showさんも言うようにパチンコの命中率は高くありません。
大人が2人ともパチンコの達人という可能性は限りなく低いです。
子どもにまとわりつく鳩をパチンコで撃つ場面がありますが、これはウィリアム・テル並に怖いことです。間違って顔面などに当たったら大怪我します。
描写から距離感がわかりませんが、至近距離に突入してかばうように撃つならいいです。
戦闘シーンは、距離感、位置関係などをうまくコンパクトにまとめないと、読者の頭の中に再現されません。
パチンコは実際に自分で撃ってみて感触や命中率を確かめるべきです。
ライフルについても、もっとあれこれウンチクがあってから、モデルガンだと書いたほうが面白い。息子さんになぜこれを選んだかなど聞くと面白いでしょう。
そして、これを鳩退治用に買ったのかどうか、そういういきさつも気になります。
そういう小さい面白さの積み重ねを重視してください。
地味な仕事に思っても、そこからどんどん広がっていきますからね。
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講評をありがとうございました。
あ~~~~そうそうそう
そうなんです。
お話を作ってしまいました。
それからパチンコは撃ったことありません。
すべて頭の中でのお話。
くるしくなっているときは
「お話を作っているとき」
と認識して、道をただすようにします。
今回のほんとうのこと
鳩が住み着いた。
鳩をライフルで撃退しようとしたけどダメだった。
丸山さんがパチンコを鳩に命中させた。
落ちた鳩がまだ生きていたので、丸山さんは炉に放り込んでジビエにした
(これはさすがに書けませんでした)
おこったつがいの鳩が事務所に特攻してきた
しばらくしたら、住み着いている猫がつがいの鳩を食べていた。
ここまで本当です。
丸山さんのキャラと
鳩が特攻してきたエピソードが面白くて
なんとか書けないか奮闘してこうなりました。
実はファンタジーとして書いたつもりはなくて……。
なんて荒い作品だったのでしょうか。
質を安定させるって難しい!
でも来月、頑張る!!!
急に書く気が沸いてきました。
ファイト、オ~!!
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くじけないでファイトが湧いたとのこと。
安心しました。
元の話でも、相当面白いですよ。
鳩を炉に放り込むなどは、いいではないですか。
毎日屠殺した動物を食べているわけですからね。
そのとき息子さんがショックを受けたのか、とか、そういう話をじっくり聞くと、彼は意外性があるから、面白いと思います。
そうだな、息子さんの意外性を中心に据えたらどうでしょうか。
それから鳩焼いても、食べなければジビエとは言わないのでは?
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うへぇ!鳩を炉に放り込むのはOKなんですね(笑)
児童文学的にはダメかと思いました。
鳩を炉に放り込むのは
息子からしたら
ドン引きだろうと思います。
なにしろ、捕まえてきた蝶を標本にするとき
逃げ出したので。
(小学生の頃)
元の話だけにしちゃうと
お父さんの活躍がないなぁ……と思うんですよね。
お父さんが息子を守るという
シチュエーションにしたいので……
あ!
丸山さんをお父さんにしてもいいなぁ。
(私の主人も鳩を炉に放り込むのを見て
ドン引きしていた派ですが、
ここはかえてしまおう!!)
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児童文学業界の線引きは知らないですけど。
動物はたくさん殺しているわけだから、小学校高学年になったら、わかるでしょう。
ライフルを買うときのドキドキワクワク感から入るのはどうでしょう。
小さい起伏をドラマにしてください。
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夕飯食べながら息子に取材しました(笑)
すんごい勢いで答えてくれました(笑)
☆俺が銃を使うなら
狙撃銃じゃなくて電動ガンをつかう。
トンプソン・マシンガン。
トミー・ガンかシカゴ・タイプライターでもいいね。
アルカポネが使いそうなイメージね。
なんで電動ガンかというと
目が悪いからスコープ覗くなんてできいないもん。
おれはシモヘイヘっていう狙撃主みたいにはなれないからね。
電動ガンでダダダダターっと撃って鳩を外へおいだすんだよ。
丸山さんはね、
あの人はね
もう人間じゃないから。
丸山さんが鳩を炉にいれたら
俺は助けるけど、
たぶん間に合わないから
ご飯を食べながら落ち込むな。
………………
これはいけますよ!
構成練り直します!
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あと鳩も一回出ていくと二三日戻ってこなかったそうです。
そして、お父さんと丸山さんを見ると逃げていった、
と言っていました。
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取材はいいですよー!
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