食欲詩集

ミクシィで食欲詩集というコミュを始め、1日で詩の如きを20も書いてしまった。
たとえば、こんなの。
【なまこ】
ごろんごろん。
俺はなまこだ。
海のちくわと俺を呼ぶな。
酢の物や中華にしようとする奴は多いが、
俺がこの天体のもっとも高度な知性体だと知るものはない。
なぜなら俺は孤独な知性だから。
となりでごろんごろんしている仲間とも没交渉だ。
砂に半分埋もれて、俺はこの天体とアクセスし、愛のこと、ひとりぼっちであることを思考するのだ。
ごろんごろん。
稲垣足穂という人類は、
人間は口から肛門に抜ける肉の筒だ、
と言った。
俺様も哀れな奴らとご同類だ。
おい。
俺を勝手に踏んづけておいて
「気持ち悪い!」とはなんだ。
赤い小さな布きれだけを身につけた女よ。
お前のおつむの中の秘密の欲望や恐怖さえ
俺はよーく知っているんだぜ。
女よ、お前にはわからないだろう?
なんの役にも立たない知性こそ本物なんだぜ!

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