【目から鱗、コロンブスの卵】 楠木新さん (会社員/評論家 50歳 関西) 私は、関西での勤務の傍ら「組織に一定期間以上在籍した後に転進して、次のステップで『いい顔』をされている方」に長時間のインタビューをしています。 例えば、NHKの記者から落語家に転じた方もおられれば、鉄鋼会社から蕎麦屋を開業された方等等。また転進先も、起業、コンサル、資格で独立、NPOなどさまざまです。総数で約150名、うち転進した方はおよそ90名にご協力いただきました。 私の中では50名を越えたあたりから化学反応といいますか、何か全体感が手の内に入ったような感覚が出たので、昨年の秋口から発信に取組み始めました。 人事・労務雑誌に寄稿、ラジオでインタビューを発信、ブログを毎日書き、この4月には、自ら「キャリアチェンジ研究会」を立ち上げました。 今後は、組織で働いている方に「これしかない」ではなくて「それもあるかも」を感じていただく、もう少し大きく言えば、「働かせる側が働き方を決めるのではなくて、働く側が働き方を選択する仕組み」の推進に貢献したいと思っています。 自分としては、50歳にしてやっとライフワークを見つけたつもりでいますが、その思いや内容を上手く伝えることは、一筋縄ではいきません。同時に自分自身を売ることの必要性も感じています。 このため出版することで対応していくつもりです。過去に自分の経験を中心に書いて本を出したことはありますが、今回のような多人数のインタビューをどのように料理していくかについてはアレコレ考えながら悩んでいました。 そういう中で村松先生の文章上達カウンセリングを受けました。 自分なりに得心のいくことが多くありました。 特に、「ひとつにまとめようとするのではなくて、テーマをいくつかに分けてシンプルに整理して企画書を何枚か書いていけばよい。本は少しスカスカくらいのほうが、読みやすくて売れることも多い」とのアドバイスは、まさに目から鱗、コロンブスの卵でした。 情報が多いだけに、考えていることを一つに詰め込もうとして無理をしていた自分に気がつきました。たとえば、「こころの定年」、「中年からのライフワークの見つけ方」、「50歳からのセカンドキャリア」、「転進のプロセス研究」「転進者の共通姿勢」「良い転進、悪い転進」「転進と年齢」など少し違った角度の受け皿を作ってシンプルに盛り込んだほうが自分にすんなり入ってくることに気がつきました。 また26年間のサラリーマン生活で染み付いているのか、言葉の使い方をもう少し柔らかくというか、わかり易くすることについても具体的な指摘をいただきました。 例えば、 『「自意識の基準はひとつ=インテグレイト」「やるべきこと、やりたいこと、やっていることの同心円の重なりが大きい」』 の表現について、「下の部分をメインに持ってくるべきだ。」 確かに人事労務雑誌という性格もあって硬い表現をそのまま使っています。 そういう目で見ると、気になる言葉がいくつか出てきました。 この他にも出版社に売り込む際の「企画書」のフォームや書き方のポイント、プロフィールの要点についても指導いただきました。 今回のカウンセリングで企画書作りに着手できる具体的ヒントをいただいたと大変喜んでいます。 村松先生どうもありがとうございました。 近年中には作品として世に出していきますので少々お待ちください。 <追伸> (村松先生の「秘伝」を読み、質問状を送ったことを契機に文章カウンセリングを受けました。そもそもこのメルマガを知ったのは、「秘伝」でも余り評判の良くない自費出版の相談会を覗いた時にお土産に「文書王」を貰ったことがきっかけでした。そういう意味では助け舟をくれた慈悲出版を高く評価しています。) |
●楠木さんは、「こころの定年」評論家という新しいジャンルでたくさんの方を自主的に取材なさっています。そのフットワークの軽さそのタフな行動力には脱帽しました。この日も、カウンセリングを含めていくつかの用件をこなすために関西から上京していらっしゃいました。 たくさんの素材を一冊の本に詰め込もうと汲々としていたので、切り口別に、6冊も7冊も本が書けますし、そうしたほうがむしろ、わかりやすく受け入れられやすいでしょう、ということを中心にお話ししました。(村松) |