文章学校[体験談] ~ 【3D文章ゼミ】1


 ■Mさん(男性)
初参加でしたが、自分の文章の足りないところが明確になり、〈如何にして読者に伝えるか〉と言う、やるべき課題がはっきりしました。
ただ、ちょっと失敗したところは、もう少し他の方の作品に対して疑問をぶつけても良かったかなと。あまり意見や質問を出す方がいなかったので、遠慮してしまいました。空気を読もうとしすぎて、肩に力が入って動けなかったのが悔やまれます。

あと、時間が短いと思いました。
時間の使い方も課題の一つと反省しつつ、次回参加の時はもう少しアクティヴに行きます。

 
■N.Yさん(昭和30年代生まれ 男性)
ゼミにかかわることで、読者の目と言うものを意識するようになりました。

ゼミでは、自分の作品のみならず他人の作品を読んで批評するというプロセスが入ります。そこで、他人の作品を読んでいると、「ああ、こういう風に人は読むのか」と気付く事が多々あります。意味の分からないところでは、ああ作者は分かっているけど、自分にはわからない、同じようなことを自分もしているなぁと反省する事が多いのです。読者と作者の両岸を行ったり来たりしている自分がそこにはいるのだと思います。
そして、当日村松先生の話で それまで持っていたいろんな謎が解け、また自分の目がどの程度正しいのか、読者の心をどこまで分かっているのか、自分のコメントはピントはずれではなかったのか等が少し理解できた気になります。そして、先生の批評を聞いていると、自分の気付かなかった作品の本質が浮き上がってきて驚かされます。
一回のゼミが終わると、机の上には眼から落ちた鱗が山積みになっています。魚河岸みたいです。
そして、最後は打ち上げ。いろんなことを心おきなく話す事ができます。ゼミのときに聞けなかった事をこっそり聞くのが楽しみだったりします。

 
■R.Sさん(40代 女性)
今回で計三回の参加となります。すべて遠隔参加です。
遠隔の場合、ゼミが終わった後で村松先生に講評を書いていただく事になります。これがなかなか貴重です。まず「辛口ですよ」と最初に警告されるのですが、やはりとても鋭いというか、痛いところを突かれます。普段批評などしてもらえる機会のない私にとっては、けっこう身に堪えるものでした。そうした批評の中でも納得のいかない部分があり、掲示板で質問をしたところ、丁寧な回答を返してくださいました。それでもやもやした気持ちもすっきりと解消することができました。

また、他の方々の作品を読むのも楽しみです。一つの「題」にそって制限文字数内で書くのですが、書かれる方の個性によって、全く異なる世界が展開されています。ホラーやナンセンス、または純文学的な香りのするものまで実に様々です。枠にとらわれない発想や、不可思議ワールド、また甘酸っぱい青春のかけら等々、毎回驚きながらもそれぞれの世界を堪能しています。そうした書き手の方々から自分の作品に対する感想や批評をいただくわけなので、参考にならないわけがない。私自身は他の方が書かれた文章に対して、スパンと突っ込んだ批評ができず、なんというか申し訳ないのですが…

ネットによって自分の文章を発表することはいくらでもできるのですが、文章そのものに対する批評をもらえるケースは稀でしょう。だからこそ本当に貴重な機会ではなかろうかと思います。

 
■D.Cさん(男性)
JR目白駅の改札を出て広場を左手に向かうと、交番の先、ゆるく左へカーブしながら下へと向かう階段がある。大通りから薄暗い路地へと、石段を踏みしめて進む。暗闇に浮かぶampmの看板を右に曲がって少し行ったところが村松ビル。階段の手すりに貼られた案内は、「↑文章ゼミ、4階」。
何度、このビルに通ったことだろう。初参加は文章ゼミ・シーズン1の第3回から。今から4年も前になる。たしか、あの日も自分は時間に遅れて部屋に入った。一斉に視線を浴びるだろうと躊躇しながらドアを開ける。しかし、期待は裏切られた。部屋には真剣な面持ちの男女10人以上。熱気と静寂が包む部屋に、ただ、村松さんが語る声。メルマガ、著書同様に語られる真髄。一言一句聞き漏らすまいと必死なのだ。

ゼミの作品執筆の作業は孤独だ。書く動機も目的も書き方もそれぞれに違う。「神」が降りてくるのを待って無我の境地で書き上げる者。緻密な設計の上に小説を組み立てる者。とにかく、自分の分身を吐き出そうと悶え苦しむ者。ひとつのテーマに沿って書き上げられたオムニバスに触れられる、参加できること自体、とても価値ある経験のひとつだ。

そして、その孤独な作業を反省し、ねぎらい、語り合う、生ゼミ当日は貴重な機会だ。物書きには変人が多い。(かなりまともなほうだと思う自分も含めて。)村松さんからの直接指導をいただけることはもちろんのこと、打ち上げでの交流も自分を磨く大切な時間だ。
常設ではない。祭として気まぐれに立ち上がっては中断を繰り返す陽炎のようなゼミ。夢幻のようなこのゼミは、文章修行だけでなく、人生修行の場なのだと信じている。

 
■K.Sさん(男性)
今回の目白ゼミは、目の絵をメモしました。焦点と読者の脳裏の説明です。焦点がぶれるとボヤケて映るというお話です。他、メモによると、谷岡やすじ、消失点、つねると痛い、宇宙梅干、など書いてますね。
講評の合間に色々話をされるのですが、興味深いお話が多いです。そのメモがこれです。今回も収穫ありました。
遠隔の人は個人的に丁寧に講評されるのが良いところですが、目白は他の人の講評が見れるのが良いところ。
飲み会は盛り上がり、しかし、途中から眠くなりウトウトしてしまう。熱い議論を聞き逃す。文章の話ではなかったようですが。
しかし、この飲み会は楽し。自由な開放された気分になります。皆さん、自分の素直な個性をだしまくりの飲み会は、とっても気軽に発言できて極楽でした。